女性器は、女性生殖器の略で、内性器と外性器に大別されます。外性器は外陰部とも言われ、恥丘、大陰唇、小陰唇、バルトリン腺、クリトリス(陰核)等があります。 外性器の主な機能は、膣口からの細菌など病原微生物の浸入を防ぐこと、性的に感じることです。 恥丘は皮下脂肪の多い恥骨上の部位で思春期以降は陰毛が生え。皮脂腺からの分泌物が生じ、ワキガ体質の人はアポクリン腺も多く存在するため、この部の匂いを「すそワキガ」と呼びますが、フェロモンの一種とも言えます。 (大陰唇・小陰唇は下記)
小陰唇(しょういんしん)とは英語でlabia minorと呼ばれ、日本でも「ラビア」とか「ラビアン」などと言われることがあります。小陰唇自体は女性器の外性器一部として、クリトリス(陰核)から、膣口の下まで、その両外側に存在する襞(ヒダ)状の薄い皮です。
また小陰唇は皮膚とも粘膜ともつかない組織で発毛がありません。また発生学的に男性の陰茎の包皮と同じです。手術してみると小陰唇も陰茎包皮も中が同じであることに気付きます。また小陰唇内側基部は徐々に粘膜に移行し、その表面は分泌物で常に湿っています。
通常は、両側の小陰唇が外尿道口や膣口をカバーしています。しかし性的興奮で小陰唇の血流が増せば、小陰唇は開く形を取り、その時、膣から膣口には膣分泌液(バルトリン氏腺液・スキーン腺液)によって潤い、男性器の挿入をスムーズにするものです。
小陰唇の長さ・広さは個体差が大きく、長い人は幅5cm位ある場合があります。色は血管が多いため、暗目のピンク色をしています。
大陰唇(だいいんしん)とは、女性の女性器の外性器(外陰部)の、軟部(主に脂肪)組織の多い一対の襞で、小陰唇と伴に内側の外尿道口と膣口を守っています。 大陰唇の中の縦の溝を陰裂と呼び、大陰唇内側に小陰唇があります。両側の大陰唇が前方で癒合するところは前陰唇交連、後方で癒合するところは後陰唇交連との呼称です。 大陰唇は体幹・四肢と同じような皮膚で被われ。皮膚は厚く、うろこ状の事もあります。 大陰唇は、発生学的には男性の「陰嚢」と同じで、陰嚢の中央の縫線は、両側の大陰唇が癒着した跡です。大陰唇は汗腺と、潤滑分泌物を産出する皮脂腺があり、思春期以降、大陰唇の外側には陰嚢同様に陰毛が生じます。